[注目製品PickUp! vol.79]静電チャック技術を応用し、多様な立体形状もつかめるように/クリエイティブテクノロジー「ソフトグリッパー」
「グリッパーへの応用は他にない」
同社は1985年に創業し、90年代に静電チャックの開発に成功して以来、静電チャックをコア技術として半導体製造装置業界向けに事業を展開してきた。しかし、同業界のみに依存するとその市況の波に大きく影響を受けるため、静電チャック技術が応用でき、今後のニーズも見込めるFA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)向け技術の開発も始めた。 「ロボット関連の開発は10年ほど前から続けており、ここ数年でビジネスとして形になってきた。ソフトグリッパーはその中でも新しく、さまざまな現場で使えるため新規市場の開拓を期待できる」と営業部第二営業部の吉田泰知統括部長は語る。 「静電チャック技術をFAに応用している企業は海外に数社ある程度で、グリッパーまで開発しているのはわが社の他にないだろう」と吉田統括部長。ソフトグリッパーも含め静電チャックを応用したFA関連製品の引き合いは非常に多く、月に30件ほど問い合わせがあることも。そうした際はソフトグリッパーなどの標準品を使ってまずテストし、必要に応じて専用設計もする。
新規市場の開拓を
今後はソフトグリッパーの導入実績の拡大に向け、新規市場の開拓を目標に掲げる。同社は海外のロボットメーカー2社の代理店も務めており、ロボットとソフトグリッパーを組み合わせた提案にも力を入れる。 「特に電気自動車や航空機関連など、規模の大きい産業で自動化実績を広げたい」と平野取締役は展望する。グリッパーのニーズは国内だけでなく海外にも多く、さらなる展開を狙う。
(ロボットダイジェスト編集 水野敦志)
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