[進化する物流vol.14]高密度だけじゃない! 「遅い」の誤解を払拭/オートストアシステム 安高真之社長
国内実績は間もなく70件
――日本国内での事業の状況は? 日本での売上高は非公開ですが、グローバルでは毎年売上高を50%近いペースで伸ばしており、17年時点で7800万ドル(1ドル140円換算で約109億円)だった売上高は23年には7億ドル~7億5000万ドル(同980億円~1050億円)になる見通しです。日本でも引き合いや受注は伸びており、22年度と比べて23年度のシステム導入数は250%となる見込みです。国内での累計導入システム数は間もなく70システムになります。 ――好調ですね。 新型コロナウイルス禍で一時的に止まっていた案件が動き出したこともありますが、やはり人手不足は深刻で、倉庫作業者を募集しても人が集まらない状況ですので、自動化のニーズは高いです。人件費の高い欧米では1年~3年で投資を回収できますが、人件費を抑えている日本では4年~6年かかる計画が多いです。それでも、将来を考えて自動化投資に踏み切る企業が増えています。 ――最近は競合企業も増えています。 倉庫の自動化は市場全体が急速に伸びていますので、競合よりも、いまだに根強い「人手でやればいい」という考え方にいかに打ち勝つかを今は考えています。初期投資のハードルが高いなら、スモールスタートでまずは小さく導入して後から拡張することもでき、さらには従量課金制の「ペイ・パー・ピック(ピッキング数に応じて支払い)」も可能です。