食品向けロボットが注目集める!【その4】/FOOMA JAPAN2023
ケーキを優しくつかむ/FingerVision
FingerVision(フィンガービジョン、東京都文京区、濃野友紀社長)の視触覚センサーは「その3」で紹介した山善ブースのロボットシステムのハンドにも搭載されていたが、同社は独自でもスタートアップゾーンに出展した。
台湾テックマンロボット製の協働ロボットの先端に、視触覚センサーを組み込んだロボットハンドを装着した。爪表面の特殊な透明フィルムと、対象物との接触部を、爪の内側から撮影。その情報を独自の画像処理ソフトで解析して、滑りや力の分布を検知する。
ブースでは強くつかむと崩れてしまうケーキを搬送するデモを実施。パソコンで爪の内部から撮影した映像を表示して原理を紹介し、来場者の注目を集めた。
「引き合いは伸びている。エビフライやイチゴなど、さまざまなものに対応できる」とフィンガービジョンの太田幸樹氏は言う。
人材面から食品機械メーカーをサポート/ロボカル
ロボカル(東京都千代田区、芦川泰彰社長)はロボットシステムの導入支援なども手掛けるが、会場では技術者派遣サービス「テクスタ」をメインにアピールした。
ロボットシステムの構築に必要な機械設計や電気制御、ロボットに動作を覚えさせるティーチングなどの技術者を派遣するサービスだ。個人の技術者など500人超のパートナーと契約し、短期から長期まで幅広い派遣に対応する。
「食品機械メーカーは食品機械に精通した技術者は多くいても、ロボットシステムに詳しい技術者がいないケースも多い。そういった食品機械メーカーにもぜひこのサービスを活用してほしい」と同事業責任者の矢部秀一ディレクターは言う。
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)
――FOOMA JAPAN2023展示リポート終わり