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2023.07.03

食品向けロボットが注目集める!【その4】/FOOMA JAPAN2023

ケーキを優しくつかむ/FingerVision

爪内カメラの映像をパソコンに映して原理を説明

 FingerVision(フィンガービジョン、東京都文京区、濃野友紀社長)の視触覚センサーは「その3」で紹介した山善ブースのロボットシステムのハンドにも搭載されていたが、同社は独自でもスタートアップゾーンに出展した。
 台湾テックマンロボット製の協働ロボットの先端に、視触覚センサーを組み込んだロボットハンドを装着した。爪表面の特殊な透明フィルムと、対象物との接触部を、爪の内側から撮影。その情報を独自の画像処理ソフトで解析して、滑りや力の分布を検知する。

 ブースでは強くつかむと崩れてしまうケーキを搬送するデモを実施。パソコンで爪の内部から撮影した映像を表示して原理を紹介し、来場者の注目を集めた。
 「引き合いは伸びている。エビフライやイチゴなど、さまざまなものに対応できる」とフィンガービジョンの太田幸樹氏は言う。

人材面から食品機械メーカーをサポート/ロボカル

技術者派遣サービスを紹介する矢部秀一ディレクター

 ロボカル(東京都千代田区、芦川泰彰社長)はロボットシステムの導入支援なども手掛けるが、会場では技術者派遣サービス「テクスタ」をメインにアピールした。

 ロボットシステムの構築に必要な機械設計や電気制御、ロボットに動作を覚えさせるティーチングなどの技術者を派遣するサービスだ。個人の技術者など500人超のパートナーと契約し、短期から長期まで幅広い派遣に対応する。

 「食品機械メーカーは食品機械に精通した技術者は多くいても、ロボットシステムに詳しい技術者がいないケースも多い。そういった食品機械メーカーにもぜひこのサービスを活用してほしい」と同事業責任者の矢部秀一ディレクターは言う。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)


――FOOMA JAPAN2023展示リポート終わり


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