[SIerを訪ねてvol.20]AI×ハード技術で人手の「オキカエ」提案/ASTINA
柔軟物の扱いに強み
リネン向けのシステムを皮切りに、リネン同様に柔軟物であるケーブルを端子に挿入するロボットシステムを開発。電気製品の検査などに適したシステムだ。
また、柔軟物ではないがAI技術を生かせる分野として野菜などの食品を調理設備に投入するロボットシステムや、位置決めせずに箱に積まれた物をつかめるばら積みピッキングシステムなどもそろえた。
今年4月からはロボットや周辺機器をパッケージ化し、「オキカエ」シリーズとして提案する。パッケージシステムとうたってはいるが、事前にコンサルティングし、既存の設備なども生かしながら現場に最適なシステムを構築する。
6月には、ビジョンセンサーで工業製品や食品などの外観検査をする「OKIKAE(オキカエ) for AI外観検査」を発表するなど、ラインアップの拡充も図る。
同社はオキカエを展開する「AI/ロボティクス開発」事業を、今後の成長をけん引する事業と位置付ける。オキカエの発表以来、毎日のように問い合わせや引き合いがあるなど、手応えはよいという。
IoTデバイスとAI/ロボティクス開発の両事業ともそれぞれ売り上げの伸長を目指すが、特にAI/ロボティクス開発事業は毎年倍増を狙う。また、社員も増員し、現在の20人強から、5年後には150人体制とする計画だ。
「今後はFAだけでなく物流現場の自動化にも進出し、その先もいろいろな展開を計画している。高度な技術が必要だが案件当たりの単価が低い中小企業向けのAI自動化システムは、他のSIerが手を出しにくい領域だが、ニーズは大きい。そのニーズに応えていきたい」と儀間社長は語る
(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)