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　扱う食品の種類が増えたため、包装機械のような特定の用途に特化した専用の機械では、担いきれない作業も増えた。従来は人が追加で補完作業をしていたが、人手不足の課題もある。

　そこで、汎用性の高いロボットの活用が、上流から下流まで包装ラインの全体へと広がっている。

　同社はロボットハンドや関連装置の開発を含めて、ユーザーごとにシステムを構築する。

　山中チーフは「個別案件にそれぞれ対応するのは、手間がかかり、難題も多い。それでも、包装システムは包装機械メーカーが構築すべき」と訴える。

　理由の一つは、システム全体の協調の難しさだ。包装機械とロボット、コンベヤーなどはシステム全体で同期させて連動することで、対象物の滞留などのボトルネックがない包装ラインとなる。

　ロボットや各種コンベヤーを包装ラインで使う場合には、包装機との協調が肝になる。そのため、包装機を熟知する機械メーカーがシステム全体を手掛ける意義は大きいという。

　ロボットの用途が包装ライン全体に広がり、システム構築の難易度は高まった。山中チーフは「用途の拡大に比例して、対象物が不定形になり、求められる処理速度は高速になった。特にロボットハンドが難しい」と話す。

　そこで、同社ではロボットハンドのメーカーとの協業や、ハンドの自社開発で顧客のニーズに応える。2019年のFOOMA JAPANでは、真空機器メーカーの妙徳が発売する非接触式の吸着パッドを使い、自社でカスタマイズしたハンドで焼き菓子を搬送した。