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2022.12.16
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[ロボットが活躍する現場vol.23]初のロボット導入は協働パレタイズパッケージ/ヤスダヨーグルト

積み込みパターンも変更

 今回のロボット導入は、人手による作業をそのまま置き換えたわけではない。人手による積み込みと、ロボットによる積み込みで、積み付けのパターンを変えた。  以前は、カゴ台車1台当たり85箱を積んでいたが、1台当たり80箱に変更した。人なら、箱の幅ぎりぎりの隙間でも、隙間を押し広げるようにして箱を押し込むことができる。一方、ロボットではそういった積み込み方はできないため、積み付けパターンを変更した。また以前は2箱や4箱を結束してカゴ台車に積むこともあったが、結束した箱はこのロボットシステムでは扱えない。そこで極力結束せずに出荷できるよう取引先と相談している。  「従来人がしていた方法に固執すると、ロボット導入は成功しないことが多い。今回はロボットに合わせて作業方法を少し変更したことで、ロボットにうまく置き換えられた」とFAMSの石田慶太郎営業企画部長は言う。

定額サービスを活用

「さらなるロボット導入も検討したい」と話す業務部の村田誠主任

 ヤスダヨーグルトは、FAMSが開発した商品「サービスパック7」の最初の顧客だ。  これは月々定額払いでロボットシステムを導入できるサービス。定期点検や保全サービス、オンラインによる稼働監視や遠隔復旧、故障予知などもセットで提供する。  ヤスダヨーグルトには専門の生産技術部門はなく、ロボット導入も今回が初めてだったが「FAMSの担当者には何度もトラブル対応などをしてもらい、積み方の変更にも迅速に対応してもらえた。手厚いサポートがあったため初めてでもロボット導入がうまくいった」と村田主任は言う。  現在はロボットで900gのボトルが入った箱を積み付けているが、工場内には500ml、150gなど複数の生産ラインがある。「スペースに限りがあるためどこまでロボット化できるか分からないが、今回のロボット導入により大きな成果を得られたので、さらなるロボット導入も検討したい」と村田主任は語る。

(ロボットダイジェスト編集デスク 曽根勇也)

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