2022.11.01
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SIerの労力軽減へ、加工セルの専用コントローラー開発/オークマ

きっかけはDSでの苦労

「加工セルの販売を今後さらに強化したい」と語る家城淳社長

 家城社長は「スマートツインセルを開発したきっかけは、自社のスマートファクトリー(知能化工場)『ドリームサイト(DS)』での苦労だった」と振り返る。  同社は多品種少量生産の自動化を目指し、DSに数多くの加工セルを導入した。しかし、ワークの品種を追加するたびにロボットや周辺機器の制御プログラムを変えなければならず、その都度SIerの力を借りて対応してきた。  ティーチングの最中はロボットが使えず、加工セルの稼働も停止してしまう。立ち上げの作業に時間がかかり、予定通りに生産が進まないという課題にも直面した。  こうした経験を踏まえ、SIerの負担軽減と稼働停止時間の削減を実現するために開発したのがスマートツインセルだ。同社はDSで実証実験をして改良を重ね、今年10月25日に発表。11月8日~13日にかけて東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される工作機械展「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」にも出展し、スマートツインセルを搭載した2種類の加工セルを提案する構えだ。  家城社長は「パッケージ仕様の自動化システムの開発も並行して進め、加工セルの販売を今後さらに強化したい」と意気込む。スマートツインセルの販売開始は来年5月からを予定する。

(ロボットダイジェスト編集部 桑崎厚史)

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