[ロボットが活躍する現場 vol.36]樹脂成形の現場が一変! 5年で生産性2倍に【前編】/石川樹脂工業
1台の射出成形機に一人の作業者
「一気に5台は驚いた」
そこで19年末に、協働ロボットではなく、動作スピードの速い一般的な産業用ロボットを5台購入する申請を、石川専務と北村マネージャーが石川会長に出した。 1台目の時に抱いたイメージもあり、石川会長は驚いたという。当時から世の中の自動化需要が高く、ロボットシステムを組むシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)は1年先まで予定が取れない状態だった。そのため、地元の金融機関からも「SIerを介さない導入は無謀」と反対された。 ただ、金型の製作部隊を中心に設計用の3DCAD(設計支援)ソフトウエアに手慣れていた。応用すれば、ロボットシステムの構造設計にも使えるなど、社内にロボットを扱えそうな人材や素養があった。「そうした背景もあり、リスクもはらむが、思い切って決断した」(石川会長)。 金融機関を説得して融資を受け、5台のロボットを導入した。合わせて、ロボットシステムを内製する体制を整えた。 それから、一気にロボットの導入が進んだ。 現在の具体的な活用方法は、後編に掲載する。 後編はこちらから(6月11日公開予定)
(ロボットダイジェスト編集部 西塚将喜)