[ロボットが活躍する現場vol.1]協働ロボ、可搬重量の小ささをどう補う?/グローリー【後編】
協働ロボットは導入しやすい
本社工場では従来、別のメーカーのロボットを導入していたので、メーカーごとに異なるプログラミングのこつをつかむまでは大変だった。 しかし、「アームを手で動かして動作を入力できる『ダイレクトティーチング機能』があったので、プログラミング全体でいえばかなり楽だった。メーカーサポートと自分の試行錯誤でプログラミングを完結できた。これだけハードルが下がったのなら、今後は業界を問わず、協働型がロボットの普及をけん引するのではないか」と岩本主任技師は評価する。
柵が不要な点も、デュアロの導入を決めた理由の1つだ。 当初検討していた垂直多関節ロボットを導入する場合、通路にはみ出すためレイアウトを大幅に変更する必要があった。「協働ロボット」に分類されるデュアロなら安全柵の設置が不要のため省スペースで、壁面に向かって設置することで離型剤のにおいを集中的に排気することもできた。 協働型ロボットが技術的なハードルを押し下げる一方、真殿技師長が指摘するのは導入コストだ。 「ロボット単体で一般的な垂直多関節ロボットの2倍近いコストがかかった。周辺機器の少なさや設置の容易さを加味しても、やや高い。今後価格が下がれば、導入したい工程は他にもたくさんある」と話す。
——終わり (ロボットダイジェスト編集部)
※この記事は「月刊生産財マーケティング」2018年2月号に掲載した内容を再編集したものです。