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2024.05.09
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協働ロボットフェアで周辺機器やソリューションが一堂に/ユニバーサルロボット

デンマークの協働ロボットメーカー、ユニバーサルロボット(UR)の日本支社(東京都港区、山根剛代表)は4月23日と24日の2日間、東京都港区の東京都立産業貿易センターで「UR協働ロボットフェア2024」を開催した。同フェアは昨年名古屋で初開催され、都内での開催は今回が初。2日間で約900人が来場し、出展者からは「協働ロボットの導入に強い意欲を持った来場者ばかりで、具体的な相談も多い」との声が聞かれた。

協働ロボットをより身近に

関東だけでなく東海や北陸からも来場者が集まった

 UR日本支社は4月23日と24日の2日間、「UR協働ロボットフェア 2024」を開催した。展示スペースに加えてセミナー会場を設け、URの他にトヨタ自動車や日本航空電子工業などが講演した。

 開会のあいさつでは、URデジタル・エコシステム担当シニア・ディレクターのイェスパー・キルデガード・ポウルセン氏が登壇し、協働ロボット普及における課題や今後の事業方針などを伝えた。

 協働ロボットを導入したことのない企業では、初期投資の高さや専門的な人材の不足などが導入に踏み切れない要因という。また既に導入済みの企業でも、まだまだ自動化されていない工程は多い。「協働ロボットによる自動化がもっと身近になるよう、現場の自動化に最適な周辺機器メーカーやシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)などを見つけられるプラットフォーム(基盤)と、より高度な自動化システム開発に役立つオペレーティングシステム(OS)を提供したい」と語った。

「来場者同士や出展者との間でつながりが生まれれば」と語るUR日本支社の山根剛代表

 展示スペースでは、可搬質量が最大30kgの「UR30」でタイヤを持ち上げるデモを披露した。UR30は重量物の搬送の他、高トルクのねじ締めなどにも使いやすい製品だ。また協働ロボットの操作を体験できるコーナーも設置し、来場者の関心を集めた。

 会場にはUR公認の周辺機器「UR+」の認証を受けた周辺機器メーカーや、SIerなど23社もブースを構えた。山根代表は「協働ロボットに関連する展示が集まっているため、来場者の意識も高い。前回展よりも通路幅を広くし、各社のブースでじっくり話せるようにした。この場を通じて来場者や出展者の間で交流が深まり、協働ロボット市場の拡大につながれば」と話す。

カメラを活用して動作を制御

ばら積みした部品を認識して1つずつピッキングできる(メックマインド)

 協働ロボットフェアに出展した企業の一つ、中国のビジョンシステムメーカーのMech-Mind(メックマインド)ロボティクスの日本法人メックマインド(東京都港区、楊培社長)は、ビジョンセンサー「Mech-Eye PRO(メックアイプロ) S」を使い部品のばら積みピッキングデモを披露した。

 マーケティング部の清水彩課長は「部品の形状やサイズなどに合わせて最適な位置で把持できる。これまで自動車分野で導入を広げてきたが、海外では物流現場でも実績を増やしており、そのノウハウを生かして日本でもさらに展開していきたい」と話す。

タマディックは自社開発の位置補正システムを訴求した

23社のうち9社は初めてURの協働ロボットフェアに参加した。初出展のタマディック(東京都新宿区、森實敏彦社長)は、自動車や航空機、産業機械の設計などを手掛けており、SIer事業にも力を入れる。会場では、同社が開発したロボットの位置補正技術を活用したデモシステムを展示した。デモシステムでは2台のロボットと3Dカメラを組み合わせ、1台のロボットの先端に縫い針を取り付けた。このロボットの動作はランダムに設定しているため、停止位置が毎回変わる。停止すると、もう1台のロボットがその先端に取り付けたシャープペンシルの芯を針穴に通す。担当者は「針の位置が変わっても、カメラで得た3次元の点群データからロボットの動作に補正をかけて制御できる。膨大なデータを短時間で処理し、高精度の位置補正を実現できるのが強み」と説明する。(ロボットダイジェスト編集水野敦志)

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