
真空ハンドをオンラインで手軽に設計/シュマルツ
真空機器メーカーのシュマルツ(横浜市都筑区、ゲッテゲンス・アーネ社長)は6月、昨年末に発売したオーダーメード式の軽量真空ハンド「SLG」に対応するオンライン設計システムを公開した。
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真空機器メーカーのシュマルツ(横浜市都筑区、ゲッテゲンス・アーネ社長)は6月、昨年末に発売したオーダーメード式の軽量真空ハンド「SLG」に対応するオンライン設計システムを公開した。
デンマークに本社を置くロボットハンドメーカーのOnRobot(オンロボット)は4月8日、不定形物を柔らかく包んで把持する電動グリッパー「Soft Gripper(ソフトグリッパー)」を発売した。シリコン製のカップが開閉する構造で、可搬質量は最大2.2kg。対象物の硬さや大きさに合わせて、形状や柔らかさの異なる3種類のカップを選べる。食品に接触する器具として米国と欧州の規格に適合し、食品や化粧品、医薬品の搬送に向く。割れやすい卵や、つぶれやすい果物も把持できる。
ドイツのロボットハンドメーカー、シュンクは協働ロボット向けの提案を強化する。日本法人のシュンク・ジャパン(東京都品川区、谷本昌信社長)が出展した昨年12月の「2019国際ロボット展」(iREX2019)では、展示した製品の大半が協働ロボット向けハンドだった。小間内には複数社の協働ロボットを設置し、新製品や人気製品を実演した。
12月18日~21日の4日間、東京都江東区の東京ビッグサイトでロボット業界最大級の展示会「2019国際ロボット展(iREX2019)」が開かれる。同展に合わせて新製品を開発し、会場で初披露する企業も少なくない。「その1」ではロボットメーカーの展示を中心に紹介したが、産業用ロボットの周辺機器や要素部品のメーカーも積極的に展示内容をアピールする。
精密小型モーターメーカーのシナノケンシ(長野県上田市、金子元昭社長) は11月、 電動3爪ロボットハンド「ARH305A」がデンマーク・ユニバーサルロボット(UR)の「UR+(プラス)」認証を取得したと発表した。日本メーカーのロボットハンドが認証を取得するのは今回が初めて。「ロボットハンドのメーカーとしては後発だが、展示会などでの反応は良い。3年後に年間1000台の販売を目指す」と中込真二執行役員は話す。
妙徳(東京都大田区、伊勢幸治社長)は、多種多様な対象物を吸着できる真空式のロボットハンド「バルーンハンドSGBシリーズ」を開発した。約40年間、真空機器に特化してきたノウハウを生かしたという。同社は創業当初、光学機器関連の部品を加工する町工場だった。「下請け仕事ばかりでは将来がない」と一念発起した創業者がさまざまな製品を開発。そのうちの一つが真空発生器「CONVUM(コンバム)」だった。
多種多様な対象物を吸着できる真空式のロボットハンドが、妙徳(東京都大田区、伊勢幸治社長)の「バルーンハンドSGBシリーズ」だ。特殊構造の吸着パッドが対象物に密着する。球面でも箱の角でも不定形物でも、吸着部分の真空を維持できる。当初は食品業界向けに提案したが、展示会などでは幅広い産業から関心が集まる。泉陽一執行役員は「真空発生器の開発から約40年間で培った技術を随所に生かした一品」と胸を張る。
産業用ロボットに人と同等以上の機能を持たせることを最終的な目標に掲げる横小路教授。後編では、人の手のように何でもつかめるロボットハンドの研究を紹介する。目指したのは、さまざまな形状とサイズの部品で構成される製品の組み立てを、一つのロボットハンドでこなす汎用性だ。
自動車部品事業、配電盤事業、そしてロボットシステム事業。アスカは、この3つの事業部からなる。自動車部品加工の経験を生かした、溶接や搬送ができるロボットシステムを提供する。豊富な人材でシステム設計から現地工事までを一貫して担えるのも強みだ。また、工場スペースを十分に確保して生産力の余裕を持たせることで、顧客からの引き合いに柔軟に対応できる。
産業用ロボットもサービスロボットも、人の仕事をロボットに任せようとの考えが原点にある。つまり、ロボットの進歩は人の機能に近付くことに他ならない。横小路泰義教授は人の外見や形状ではなく機能に着目し、ロボットで実現しようと研究する。多岐にわたる研究テーマのうち、前編では遠隔操作技術を紹介する。