[ロボットが活躍する現場 vol.40]ロボット化で多品種でも生産量を上げる/金久保製作所
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2024.10.15
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[ロボットが活躍する現場 vol.40]ロボット化で多品種でも生産量を上げる/金久保製作所

まだまだ足りない

「誰でも使いやすいシンプルなロボットを導入したい」と語る武野谷社長

 これまで手作業のロボット化を進めてきたが「まだまだ足りていない」と武野谷社長は話す。その背景には、人手不足に対する危機感がある。  工場で働くオペレーターの中に、70代のベテランが5人いる。社内で使うワーク固定用のジグ(補助具)の製造やワークの手直しなどを頼むと、汎用旋盤を使い短時間で仕上げてくれる頼りになる存在だ。とはいえ、いつまでも働いてもらえるわけではない。  「今年入社した若手に汎用旋盤の操作を学んでもらっているが、当然すぐにベテランほど扱えるようにはならない」と武野谷社長は言う。新卒採用などもしているが人手は十分ではない。  そこで工程の自動化をさらに進め、単純作業はロボットに任せてオペレーターの時間を確保したいとの考えだ。そうすれば空いた時間を汎用旋盤の扱いを学ぶことに充てられ、ジグの製造などにもより時間を割ける。旋盤や複合加工機向けのロボットを増やすだけでなく、MCにもロボットを適用できないか検討する。  今後導入するなら「誰でも使いやすいシンプルなロボットが良い」と武野谷社長は要望を口にする。「マトリスライトも初めは少し難しかったが、すぐに慣れて使いこなせるようになった。わが社の製造工程にはロボットの複雑な動作などは必要でないため、自分たちで運用し続けられるかが重要なポイント」と語る。設置スペースや導入コストなども考慮してロボットを選定し、さらなる自動化を目指す。

(ロボットダイジェスト編集部 水野敦志)

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