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出展には裏の狙いも
「展示の目玉は新製品であるロボスクエアだが、ただ製品PRをするのではなく、ニーズをくみ取って一緒にシステムを作り上げるというスタンスを訴えたい」と光川室長。
同社はもともと自動車工場などのコンベヤーを中心に手掛けてきたが、2015年ごろからAGVなど自動化設備の開発に力を入れてきた。輸送機事業部の技術開発部長でもある光川室長は「少しずつノウハウが蓄積され、最近では自社でできることが増えてきた」と話す。
ハードウエアの開発能力は向上したが、課題はロボット制御などのソフトウエア面だ。「ロボット制御は何と言ってもロボットのシステムインテグレーター(SIer、エスアイアー)が強い。RTJ2022では、パートナーとなるSIerを探したい」と話す。
また、同社にとり展示会は社員教育の場でもある。特に若手の営業マンに積極的に展示会スタッフとして参加させる。木村さんは「製品について多くの来場者に繰り返し説明することで、説明や会話のスキルが磨かれる」と言う。
DXに備え自動化が進む
光川室長は「今後、物流業界ではロボット導入が進むと見ている」と言う。
地方や繁忙期など労働力確保が難しいケースは今までにもあったが、今回の新型コロナウイルス禍で人手不足どころか、人手が余っている業界もある。また、単純に人手が必要なだけであれば、外国人労働者などが増えれば補える可能性もある。
それでも自動化の引き合いが活発なのは、デジタルトランスフォーメーション(DX=デジタル技術による業務革新)が進みデータ収集などの要求が高まると、人手だけでは対応できない領域が出てくるからだ。
光川室長は「業界では今、自動化を進めなければ、近い将来に物流業界でDXの大きな波が起きた時に取り残されてしまうとの危機感がある。われわれも、先を見据えた提案をしたい」と語る。
(ロボットダイジェスト編集部 松川裕希)
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