[SIerを訪ねてvol.33]ソフト視点で自律化を提案/ソフィックス
ロボットのソフトやアプリも
ソフト目線でロボシステムを構築
取り組みとして例えば「レーザー刻印機システム」がある。昨年3月開催の国際ロボット展でも同システムを展示した。 ロボットアームを使い、木製の卵形状の対象物(ワーク)に、来場者がタッチパネルに描いた絵や文字をレーザーで刻印するデモ機だ。事前のティーチングを必要とせず、ロボットの軌道をソフトで動的に生成できる事を体験してもらう狙いだ。 システム構築の概要は、以下のようになる。 1)タッチパネル上の2Dデータを短い線分データに分割するプログラムを作成 2)分割した線分データから3Dデータ(XYZ位置と方向ベクトル)へ展開するソフトを、独自のライブラリーソフト「SOFIXCAN Λ(ソフィックスキャン・ラムダ) 3D」でカスタマイズ 3)生成された3Dデータに基づき、刻印動作中にレーザー焦点距離を一定にし、かつワーク刻印面に対してレーザー光が垂直方向から照射されるようワークを保持したロボットアームを制御するプログラムを作成 4)ワークが置かれた位置やワークのしま模様の方向を検出するソフトに、独自の画像処理技術を採用 5)全体制御するソフトを専用設計
また他にも、AMRシステムを構築するフレームワークソフト(アプリ開発の際の土台となるソフト)である「SOFIXCAN-Fleeter(フリーター)」を開発中で、こちらは昨年の国際ロボット展に試作版を出展した。 通常、AMRを導入する際は要求仕様を決めて購入するが、工場で運用開始するまでのシステム構築に時間がかかる。「SOFIXCAN-FleeterはAMR導入のシステム開発の工程を大幅に削減し、システム導入のコスト削減、リードタイム短縮を実現する。対応するAMRは順次拡大しておりメーカーを問わずに制御可能なため、メーカーを意識せず工場や工程ごとに最適なAMRを選定できる」と花井取締役は自信を見せる。 SOFIXCAN-Fleeterは今年11月開催の国際ロボット展でも展示予定だ。