[活躍するロボジョvol.11]情報をグンと引き出す/近藤製作所 鈴木香穂さん
どんなことでもとにかく聞く
社内業務の改善では、自動化周辺機器の購買業務の改善などを担当する。 製品の納期を短縮する鍵は、購買業務の早さにあるという。従来は、受注が増えた時に設計や製造現場がどれだけ早く動いても、資材購買の受発注業務に時間がかかって仕事の流れが滞っていた。こうした課題を解決するための助っ人役を任されたのが鈴木さんだった。 鈴木さんはまず、購買の担当者に聞き込み、業務内容を洗い出した。「作業の目的は何か」「本当に必要な作業なのか」など、担当者にヒアリングして情報を整理した。その後、表計算ソフト「エクセル」を使ったデータ処理などの合理化に努めた。
実務担当者は、その作業の目的を自覚しないまま業務を進めている場合がある。「作業の工夫点や無駄に気付けるのは第三者の強み。疑問点や気付きが少しでもあったら、どんなこともとにかく担当者に聞くことを心掛けています」と鈴木さんは話す。 スマートファクトリーラボの壁谷好久・開発係長は、「他部署の人でも彼女には何でも話してくれる。人から情報を引き出す力が高くて感心します」と評価する。 資材の受発注業務を改善して以来、担当者からは「もっとこうしたい」と提案されるように。「業務改善の種をまけてうれしいです。今後もさらに良い体制を築く手伝いができればと思います」と鈴木さんは話す。鈴木さんは他にも、属人化している社内業務のマニュアル化にも取り組む。業務改善をする上で、これまでに50人以上の従業員に話を聞いてきた。 デモシステムの企画でも社内の業務改善でも、共通するやりがいは、相手の喜ぶ顔を見ることだ。 休日の楽しみは、家での映画鑑賞と、寺や神社、城などの建造物を見て回ること。「好きな映画は?」との問いに、米国のヒーロー映画「アイアンマン」と回答。「本物そっくりのロボットアームが出てくるんですよ」と笑顔で話した。
(ロボットダイジェスト編集部 鷲見咲美)
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