[国際ロボット展 特別リポートvol.10]演奏者はロボット!/明和電機・THK、セイコーエプソン、バイバイワールド
今回の国際ロボット展(iREX)では、主催者企画としてロボットによる音楽演奏イベントが開かれた。また主催者企画以外でも、ロボットに音楽を演奏させるブースがあった。それら展示は一般来場者も「撮影可」であることが多く、スマートフォンで撮影して動画を「Twitter(ツイッター)」などの会員制交流サイト(SNS)に上げる来場者も少なくなかった。
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今回の国際ロボット展(iREX)では、主催者企画としてロボットによる音楽演奏イベントが開かれた。また主催者企画以外でも、ロボットに音楽を演奏させるブースがあった。それら展示は一般来場者も「撮影可」であることが多く、スマートフォンで撮影して動画を「Twitter(ツイッター)」などの会員制交流サイト(SNS)に上げる来場者も少なくなかった。
「2022国際ロボット展(iREX2022)」で新たに出てきたトレンドの一つが、「ロボットの遠隔操作」の提案だ。新型コロナウイルス禍でリモートワーク・テレワークという働き方が企業に浸透し、製造や物流の現場作業のロボット化も現実味を帯びてきた。Vol.5で取り上げたオカムラの双腕ロボット「PROGRESS ONE(プログレス・ワン)」も、一部に遠隔操作を取り入れる。他にも会場では、さまざまな企業が遠隔操作を提案した。
まん延防止等重点措置が実施される中でも約6万2400人の来場者を集めた「2022国際ロボット展(iREX2022)」。Vol.2ではユニバーサルロボットによる工作機械の自動化提案を取り上げたが、他にも工作機械向けの自動化を提案する企業は多かった。各社工夫を凝らし、新たなソリューションをアピールする。ひと口に工作機械向けと言っても、その提案内容は幅広い。
3月9日~12日の4日間、都内の東京ビッグサイトで「2022国際ロボット展(iREX2022)」が開かれた。「まん延防止等重点措置」の再延長もあり前回展からは大幅な来場者数減となったが、「その分目的意識を持った来場者が多く、引き合いの確度は高い」
特別リポートvol.3で取り上げた以外にも、「2022国際ロボット展(iREX2022)」の会場では協働ロボットの展示が目立つ。ドイツや中国メーカーのロボットを販売するリョーサンや、Dobot(ドゥーボット)ブランドで展開する中国Shenzhen Yuejiang Technology(深圳市越疆科技)、住友商事グループ傘下の住友商事マシネックス(東京都千代田区、佐橋明三社長)なども協働ロボットシステムを展示した。
「2022国際ロボット展(iREX2022)特別リポート」のvol.2以降は、各社の展示を中心に紹介する。今回展では安全柵が不要な協働ロボットが改めて注目を浴びた。各社ラインアップを拡充し、可搬質量の小さい機種から大きい機種までをフルラインアップしてさまざまな活用法を提案した。特に東4ホールに最大級の小間を構えたファナックの協働ロボットの新機種は、大きな注目を集めた。
3月9日、「2022国際ロボット展(iREX2022)」が都内の東京ビッグサイトで開幕した。今回で24回目となる同展は、615社・団体、3227小間で過去最大規模での開催となった。
「国際ロボット展は前回は新型コロナウイルス禍の直前で、今回展もリアルで開催できた。非常に幸運な展示会」と同展の山口賢治運営委員長(ファナック社長兼最高経営責任者)は話す。好天にも恵まれ、会場内は初日から多くの来場者でにぎわった。
「2022国際ロボット展(iREX2022)」のオンライン展「iREXオンライン2022」が3月1日からスタートする。ロボットメーカーや関連企業が最新製品などを紹介するとともに、多数のウェブセミナーを配信する。
vol.7 自動化ラインで未来を/セイコーエプソン 内藤恵二郎 執行役員MS事業部長
vol.8 狙うは本丸・物流業界/ヤマハ発動機、アイエイアイ、ユニバーサルロボット
vol.9 具体的なイメージで呼び込む/ダイドー、山善
vol.10 扱いやすさは周りが決める/オンロボット、アジリル
ロボットなど自動化関連の産業に追い風が吹いている。かねてからの人手不足で「自動化できる作業は自動化すべき」との認識が広がりつつある。人工知能(AI)などの技術の進化も、自動化機器の普及を後押しする。このタイミングで、3月9日からは世界最大級のロボット展示会「2022国際ロボット展(iREX2022)」が開かれる。顧客の需要やニーズと、それに応える技術、その二つをマッチングする場。国内産業の自動化レベルの飛躍的な向上に向け、必要な全ての要素がいまそろった。