2023.12.11
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[2023国際ロボット展リポートvol. 3]パーツフィーダーに加えロボット部品も/NTNテクニカルサービス、シンフォニアテクノロジー、三ツ星ベルト

国際ロボット展(iREX)の併催ゾーンである「部品供給装置ゾーン」には18社・団体が出展した。同ゾーンの主催である日本部品供給装置工業会の平井元専務理事が「今回展は部品供給機(パーツフィーダー)とロボットを組み合わせた展示に各社が力を入れている」と語った通り、ロボットを活用した自動化ソリューションの提案が目立った。

カメラで認識し、多品種に対応/NTNテクニカルサービス

NTNテクニカルサービスのパーツフィーダー「トリニッテ」と垂直多関節ロボットを組み合わせたデモ

 NTNテクニカルサービス(大阪市北区、堀本英文社長)は、ロボットピッキング用のパーツフィーダー「TRINITTE(トリニッテ)」と垂直多関節ロボットを組み合わせたデモや、トリニッテとスカラロボットを組み合わせたデモを披露した。

 垂直多関節ロボットのデモシステムでは、形状を判別したワーク(作業対象物)をピッキングし、適合した型枠に入れる作業を披露した。

 「多品種であってもカメラで的確にワークの形状や位置を把握できる。カメラとロボットが連携することで、安定して連続ピッキングができる」(担当者)。

XYZの3方向に振動/シンフォニアテクノロジー

シンフォニアテクノロジーは振動搬送テーブル「トリプレート」とスカラロボットを組み合わせたデモを展示

 シンフォニアテクノロジーは、振動搬送テーブル「トリプレート」とスカラロボットを組み合わせたデモを展示。

 トリプレートは、水平方向のX軸とY軸だけでなく、垂直方向のZ軸にも振動することが特徴。Z軸方向にも振動できることで、重なりあったワークを拡散させやすくなった。

 「3方向に振動することで、ワークを動かしたい位置に自在に移動させることもできる」と広報宣伝グループの嶽本幸一グループ長は話す。

特殊ゴムでベルト幅を細くできる/三ツ星ベルト

三ツ星ベルトのロボット向けタイミングベルト「メガトルクGⅡ」

 ゾーン内にはパーツフィーダーのメーカーだけでなく、ロボットの構成部品を出品するメーカーもあった。

 三ツ星ベルトは、垂直多関節ロボットやスカラロボット向けのタイミングベルト「メガトルクGⅡ」を展示した。特殊配合ゴムを使うことで、伝動容量が向上。従来品よりも狭いベルト幅でロボットを設計できるようになった。

 「歯面側を覆う布に低摩擦ナイロン帆布を採用することで、摩擦時のちりの発生量を抑えられる」と搬送営業部企画管理担当の岡本ほのかさんは語る。

 

(ロボットダイジェスト編集部 斉藤拓哉)

 

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