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ロボット要素部品

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小回りの良さに強み、オーダーメードでAGVの“足”作る/シーシーアイ

化学メーカーのシーシーアイ(岐阜県関市、岡部鉄也社長)は、無人搬送車(AGV)の“足”の部分に当たるウレタン車輪の開発、製造、販売を手掛ける。顧客のニーズにきめ細かく対応する小回りの良さと、長年培ってきた熱硬化性ウレタンの接着技術を武器に、AGVメーカー各社が頭を悩ます「剝離」の問題が起こりにくい高耐久なウレタン車輪を完全オーダーメードで提供するのが強みだ。

協働ロボットのブレーキ材に新素材/スターライト工業

スターライト工業(大阪市旭区、西郷隆志社長)は、協働ロボットの関節保持や緊急時の制動に用いるブレーキ材(摩擦材)として、非可食植物由来のバイオマスプラスチックを用いた新素材「X2101」を開発した。特許出願の後、昨年12月に展示会で初公開。来場者の反響や手応えを受け、量産技術の検討に入った。試作案件をこなし、3年以内の量産化を目指す。開発を主導した新歩推進ユニット先進材料開発第2チームの下川路朋紘さんは「環境に優しいプラスチックとして開発した先進材料の一つ。環境性能だけでなく、協働ロボットのブレーキ材として多くのメリットがある」と力を込める。

3Dプリンターでロボットアームの一体造形も/システムクリエイト

FA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)商社のシステムクリエイト(大阪府東大阪市、川上正義社長)は、今年1月に中国のクリエイトボットと、6月にルクセンブルクのアニソプリントと総代理店契約を結び、両メーカーの3Dプリンターの独占販売を開始した。クリエイトボットの3Dプリンターは最大1×1×1mサイズまで造形でき、ロボットアームを一体で造形することも可能。また、アニソプリントの製品は軽量で強度の高い部品を造形できるため、ロボットハンドの製作に活用できる可能性がある。ともにユーザーの反響は大きく、今後3Dプリンターの拡販に力を入れる。

福岡にソリューションセンター開設/THK

THKは8月2日、同社製品の導入や検討をサポートする拠点として、福岡県博多区に「福岡ソリューションセンター」を開設した。直動案内機器やモノのインターネット(IoT)サービスに加え、同社が開発したサービスロボット「SEED Solutions(シードソリューションズ)」や「ピッキングロボットハンドシステム(PRS)」、THKインテックス(東京都港区、植村元博社長)が扱う協働ロボット「NEXTAGE(ネクステージ)」などのデモ機も常設展示する。

ロボット関節用の回転モジュールを受注開始/THK

THKは7月20日、ロボットの関節機構に適した回転モジュール「RMR」の受注開始を発表した。ベアリングや減速機、モーター、エンコーダー、ブレーキなどを一体化した製品で、ロボットの関節部に必要なメカ要素をすべてそろえる。アーム部品や直動機構と組み合わせることで、ユーザー自身が必要な仕様に合わせ自在にロボットを構築できる。

[気鋭のロボット研究者vol.25] 減速機が変わると、ロボットも変わる【前編】/横浜国立大学 藤本康孝教授

藤本康孝教授は、高い減速比を持ちながら小型で高効率な減速機を開発した。産業用ロボットでの使用に向く減速機では難しい逆駆動を実現。「世界初の技術」と藤本教授は話す。開発には業界の常識を打ち破る発想が欠かせなかった。従来は低効率と考えられた歯車機構を徹底的に見直して、画期的な減速機を生み出した。

[注目製品PickUp! Vol.42]小型・薄型はマブチのお家芸/マブチモーター「移動体(AGV・AMRなど)用モーター 」

マブチモーターが無人搬送車(AGV)や自律移動型搬送ロボット(AMR)に適した移動体用モーターの提案に注力し始めた。既に発売済みの「IS-94BZC」に加え、新たにより小型軽量で軽可搬向けの「IS-74BZA」と、高出力で高可搬向けの「IS-B5BZA」を開発し、それぞれ今年の夏と冬に発売する。「競合製品よりも小型、軽量で、コストパフォーマンスにも優れる。防水構造で屋外でも使え、AGVやAMR用モーターの決定版を目指した」とライフ・インダストリー事業部の宮島祐介副事業部長は自信を見せる。

[国際ロボット展 特別リポートvol.11]THKが見据える、自動化普及の「次の段階」

THKは「2022国際ロボット展(iREX2022)」の会場で、新製品の回転モジュール「RMR」を発表した。ロボットの関節用のモジュール(機能に必要な要素をまとめた複合部品)だ。一見すると、要素部品を組み合わせてモジュールにしただけに思えるが、星野京延常務執行役員は「自動化システムの『次の段階』を見据えた戦略的製品」と話す。

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