ノルウェーに本社を置くオートストアの日本法人、オートストアシステム（東京都港区、安高真之社長）はこのほど、東京都港区に事務所を移転した。９月12日には新事務所で開所式を開催した。ノルウェー本社やノルウェー大使館、販売を手掛けるパートナー企業などから約50人が出席して開所を祝った。安高社長は「日本市場でも順調に規模拡大して、旧事務所は手狭だった。３倍ほどの大きさとなった新事務所も、また手狭にするくらいの勢いでさらなる拡大を狙いたい」と、笑いを交えながら意気込んだ。

　オートストアシステムは、ロボット自動倉庫システム「AutoStore（オートストア）」を製造、販売するノルウェーのメーカー、オートストアの日本法人だ。今年８月から順次、新事務所への移転作業を進め、このほど業務を開始した。

　住所は東京都港区芝5-29-19PMO田町Ⅳ４階で、JR各線の田町駅のほど近くに位置する。

　移転により、フロア面積は従来比３倍以上となった。
　従業員の業務スペースには広い机を設置して余裕を持たせ、ソファなどを置いて歓談用のスペースも設けた。会議などに使える部屋も大小複数用意した。

　また、オートストアの実機を展示する専用の部屋を用意。展示規模を従来比３倍程度とし、実際に稼働もできる。
　机やイス、ソファなどには、オートストアの国内販売で提携するオカムラのオフィス家具を多く使用した。

　９月12日には、関係者を招いて「オープニングセレモニー」を開催した。
　安高社長は「日本市場でも順調に規模拡大して、旧事務所は実機の展示も満足にできないほど手狭だった。今の従業員は11人だが、今年末までに15人規模に増やして、国内市場の深耕を図りたい」とあいさつした。

　イベントには多くの関係者も出席した。
　国内の主要ユーザーの１社、トラスコ中山で物流本部本部長兼物流安全推進部部長を務める直吉秀樹取締役は、「オートストアは空間効率の良さと処理量の多さを両立しており、国土の狭い日本にうってつけ。愛知県北名古屋市内に建設を始めた、わが社最大の拠点『プラネット愛知』では、施設運用の中核に据える。オートストアのビジネスのさらなる加速を期待する」などと祝辞を述べた。

　また、来賓の１人、駐日ノルウェー大使館のオッドビョルン・ルンデ参事官は「オートストアの日本での成功は『ノルウェーのハイテク産業も日本で通用する』と、同国内のベンチャー企業に勇気を与えた」とたたえた。
　在日ノルウェー商工会議所のホーコン・クリステンセン代表理事らも出席。安高社長やルンデ参事官などと鏡開きをするなど、開所を祝った。

（ロボットダイジェスト編集部　西塚将喜）