[SIerを訪ねてvol.46]FA商社のSIer事業だからこその強み/特電
制御機器を中心に取り扱うファクトリーオートメーション(FA=工場自動化)商社の特電(静岡県沼津市、加藤秀敏社長)。システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)として、FA商社の強みを生かした自動化システムの構築に取り組む。加藤社長は「両輪の強みを生かして、『ワンストップカンパニー』を目指す」と話す。
生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン
RECENT POSTS
制御機器を中心に取り扱うファクトリーオートメーション(FA=工場自動化)商社の特電(静岡県沼津市、加藤秀敏社長)。システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)として、FA商社の強みを生かした自動化システムの構築に取り組む。加藤社長は「両輪の強みを生かして、『ワンストップカンパニー』を目指す」と話す。
シンガポールに本社を構えるEureka Robotics(エウレカロボティックス、日本法人=東京都中央区、ファム・クアン・クオン社長)は、ロボットや周辺機器などを一括制御できる「エウレカコントローラー」を販売する。ロボットシステムを高精度かつ高速に制御できるのが強みで、精密作業の自動化に向く。昨年11月に発売したビジョンセンサー「エウレカ3Dカメラ」と組み合わせると、未登録のワーク(対象物)も認識でき、多品種少量生産の現場の自動化に役立つ。
パナソニックグループで事業者向けのソリューションサービスを担うパナソニック コネクト(東京都中央区、樋口泰行プレジデント兼最高経営責任者<CEO>)は、溶接ロボットシステム製品の提案や顧客の課題解決の場として「プロセスエンジニアリングセンター(PEC)」を設ける。「さまざまな溶接に対応する工法や溶接条件を開発し、機器にフィードバックすることで、溶接機器メーカーとしての特徴を出すことに注力をしてきた」と熱加工システム総括部業界マーケティング部プロセスエンジニアリング課の佐藤公哉マネージャーはいう。PECでは溶接機器に特化したメーカーならではの提案が見られる。
ロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024の見どころは何といっても、ロボットメーカーが提案する最新の自動化技術だろう。最近はロボット単体での販売ではなく、周辺機器やデジタル技術などと組み合わせたソリューション提案へと軸足を移すメーカーが多い。自動化ニーズの広がりに合わせて、操作に慣れていない初心者がロボットを導入する機会も増えている。そのような場合でも、簡単に扱えるような技術の進化が、今回展の見どころの一つだろう。
40小間の規模でロボットテクノロジージャパン(RTJ)2024に臨むデンソーウェーブ(愛知県阿久比町、相良隆義社長、C-01)。同社は「未自動化領域」の自動化に貢献する人工知能(AI)技術や協働ロボットのアプリケーション(応用事例)開発などに注力しており、RTJ2024でも未自動化領域にアプローチするさまざまなソリューションを展示する予定だ。FAプロダクト事業部長の神谷孝二執行役員は「お客さまに自動化のメリットを具体的にイメージしていただけるよう、会場では実用的なソリューションを提案したい」と述べる。
樹脂成形を得意とする石川樹脂工業(石川県加賀市、石川章会長)は、この5年で生産性を約2倍まで引き上げた。従来は人手に頼りきりだったが、協働ロボットの導入を機に生産現場の景色を一変させた。後編では、同社が内製したロボットシステムの具体的な作業内容を中心に紹介する。
樹脂成形を得意とする石川樹脂工業(石川県加賀市、石川章会長)は、この5年で生産性を約2倍まで引き上げた。従来は人手に頼りきりだったが、協働ロボットの導入を機に生産現場の景色を一変させた。石川会長は「地元の金融機関からも『無謀だ』と言われた。ただ、社内にロボットを扱えそうな人材や素養があったので、思い切ってリスクを取った。あの時に決断してよかった」と導入当時を振り返る。
筑波大学発の人工知能(AI)ロボティクスベンチャーのCloser(クローサー、茨城県つくば市、樋口翔太社長)は5月27日、パレタイジング(積み付け)の自動化システム「Palletizy(パレタイジー)」に新機能を実装した。新機能の「AutoLayout(オートレイアウト)機能」は、段ボール箱のサイズなどの数値に基づき、最適な積み付けパターンを自動生成する。樋口社長は「複雑な操作の必要ないオートレイアウト機能を提案し、中小規模の製造ラインの出荷作業の自動化を支援したい」と語る。
三菱電機は高速で高精度なFA(ファクトリーオートメーション=工場自動化)機器と制御技術を組み合わせたロボット「TOKUFASTbot(トクファストボット)」で「パズルキューブを最速で解くロボット」のギネス世界記録に挑戦し、5月21日に認定された。これまでの認定記録だった0.38秒を上回る0.305秒を達成した。
デンソーと、施設園芸向けのソリューションを開発するオランダのグループ会社のCerthon Build (セルトンビルド)は、ミニトマトの全自動収穫ロボット「Artemy(アーテミー)」の受注を5月14日から欧州地域で開始した。